
1on1はとても重要なコミュニケーションの一つですが課題を感じている方も多いのではないでしょうか
1on1の貴重な時間だからこそ、こちらから「伝えたい事」や「やってほしい事」「理解してほしい」などの想いも多々あるかとおもいます。
一方で1on1を受ける側は「何を言われるのか」「ちゃんと話は聞いてもらえるのか」など不安な気持ちで参加する方もいらっしゃいます。
最初の時間で「この人は話しても大丈夫な人なのか」「ちゃんと話を聴いてくれるのか」を見極めている為、どう進めていくのかはとても重要になります。
そして、上司が求めている答えやゴールにたどり着くこととは程遠い結果になることもあり焦ることもあるかと思います。
今回は特にコロナで影響を受けてきた世代に焦点を当て、1on1の本来の目的やポイント・注意点について考えていきたいと思います。
目次
1. はじめに:コロナ世代とは?
コロナ世代とは、新型コロナウイルスのパンデミックが世界に広がった2020年頃から、教育や仕事に影響を受けた若者世代を指します。この世代は、学校や職場での対面での活動が制限され、オンラインでの授業や仕事に慣れる一方、社会的な接触が少なくなるなど、これまでの世代とは異なる環境で成長してきました。
この環境の中で育った若者たちは、次のような特徴を持つことが多いです。
オンライン化された教育や仕事:
学校生活がリモートにシフトしたため、直接的な対面コミュニケーションの経験が少なく、デジタルツールの使用には慣れている一方で、対人スキルや協働作業に不安を抱くことがあります。
社会的交流の制限:
長期間にわたるリモート学習やリモートワークによって、クラスメートや同僚と自然な形で交流する機会が減少しました。その結果、孤立感を感じやすい人もいます。
キャリアや将来への不安:
コロナ禍による経済の不確実性から、就職やキャリアパスに対する不安が増大しました。特に、新卒やキャリア初期にパンデミックが直撃した若者は、職場での直接的な指導を受ける機会が少なく、自己成長の手がかりを見失うことがあります。
このような背景から、1on1(ワンオンワン、上司と部下が定期的に行う一対一のミーティング)は、コロナ世代にとって非常に重要な役割を果たします。1on1は単なる業務報告の場ではなく、メンタルヘルスのサポートや、将来のキャリアを見据えたアドバイスを提供する場としても機能します。

2. 1on1の基本的な役割と目的
1on1は、上司と部下が定期的に行う個別の対話の場です。特にコロナ世代においては、1on1が単なる仕事の進捗確認以上に、重要な意味を持っています。ここでは、1on1の基本的な役割と目的を整理しながら、コロナ世代に特に必要な要素を解説します。
1. コミュニケーションの強化
パンデミック以降、リモートワークやオンラインでのやり取りが主流となり、オフィス内での自然な会話が減少しました。これにより、上司と部下の関係性も薄まりがちです。1on1は、定期的に直接対話を行う機会を確保し、信頼関係を築くための貴重な場です。特にリモート環境では、業務の進捗報告や業績の話だけでなく、個々の不安や悩みを共有することが難しくなります。1on1は、その穴を埋め、部下が感じていることを自由に話せる場所を提供します。
2. メンタルヘルスサポート
コロナ世代は、特に孤独感や不安感を抱えやすい傾向があります。職場での孤立感やキャリアの将来像が見えにくい中で、メンタルヘルスに問題を抱える若者も少なくありません。1on1は、部下がメンタル面でのサポートを得られる場としても活用できます。上司としては、業務上のフィードバックだけでなく、相手の心理的な状況を察知し、必要に応じてフォローする姿勢が求められます。
3. 成長のためのフィードバック
1on1は、成長の機会を提供するための場でもあります。特にコロナ世代は、リモート環境の中でフィードバックを受ける機会が減り、自分の仕事に対する客観的な評価や改善点が見えにくい状況にあります。定期的な1on1で、部下のパフォーマンスに対するフィードバックを行い、明確な改善点や次のステップを提示することで、彼らの成長を促進できます。
フィードバックの際は、具体的な行動や結果に基づいて話をすることが大切です。「どうすればもっと良くなるのか」という視点で、建設的なアドバイスを行うことが、部下のモチベーションを高める鍵となります。
4. モチベーション維持と向上
1on1の場は、部下のモチベーションを維持し、向上させるための場でもあります。コロナ世代の若者は、未来に対する漠然とした不安を抱えがちですが、1on1を通じて、短期的な目標や、長期的なキャリアビジョンを明確にすることで、前向きに取り組む意欲を高めることができます。上司が部下の取り組みを認め、具体的なフィードバックを与えることで、モチベーションが高まり、自発的に成長していく姿勢を育てることができます。
これらの目的や役割を考えると、こちらの求める答えやゴールだけが正しいとも言い切れないですよね。お一人お一人に合わせた目的に沿って進めていくことが重要となります。

3. コロナ世代特有のニーズに合わせた1on1の進め方
コロナ世代の1on1においては、通常のミーティング以上に、個別のニーズや特有の不安に寄り添う必要があります。彼らが直面している課題や不安を理解し、1on1の進め方に工夫を凝らすことで、より効果的な対話が可能になります。ここでは、コロナ世代に合わせた1on1の進め方のポイントを具体的に説明します。
1. 不安やストレスへの対応
コロナ禍の環境下で成長した若者たちは、リモートワークの孤独感や、社会との繋がりが薄くなったことによる精神的な影響を大きく受けています。そのため、1on1の中でまず重要なのは、相手のメンタルヘルスやストレスの状況を確認することです。
孤独感への配慮:
リモートワークやオンライン授業の長期化により、仲間や上司との対面での交流が少なくなったことが、孤独感を強める要因となっています。1on1の場では、まず相手が感じている孤独や不安について、オープンな姿勢で話を聞き出すことが大切です。「最近、仕事で孤独感を感じていない?」といった質問を通じて、相手の心の状態を確認しましょう。
社会的繋がりの欠如:
コロナ世代は、職場や学校での対面の繋がりが希薄だったため、チームワークや組織文化への適応が困難な場合があります。1on1では、その部分を補う形で、職場内での他のメンバーとの繋がりをどう感じているかや、どう改善できるかについて話し合うことが大事です。チームとの関係を深めるためのアドバイスやサポートも行うと良いでしょう。
2. 明確な目標設定とキャリアサポート
コロナ世代は、将来に対する漠然とした不安を抱えやすい傾向があります。特に、就職市場の不安定さや、キャリアの方向性が不透明な状況は、若者に大きなプレッシャーを与えます。1on1の場では、こうした不安に寄り添いながら、短期的な目標と長期的なキャリアサポートを提供することが重要です。
短期的な目標設定:
不安を解消する一つの方法は、目の前の具体的な目標を明確にすることです。1on1では、まず短期的な目標(1ヶ月、3ヶ月など)を設定し、その進捗を確認しながら、達成感を得られるようサポートします。目標設定は「今すぐ取り組める具体的なこと」を中心に話し合うと、部下も現実的なアクションを起こしやすくなります。
長期的なキャリアサポート:
将来のキャリアに対する不安は、キャリアのビジョンがはっきりしていないことからも生じます。1on1の中で、部下のキャリアの希望や夢について深く話し合い、具体的なステップを共に考える時間を設けましょう。例えば、「5年後にどのようなポジションにいたいか?」といった質問を投げかけ、それを元に計画を練ると良いです。キャリア開発をサポートする姿勢を見せることは、相手にとって安心感を与えます。
3. 柔軟なコミュニケーション
コロナ世代との1on1では、コミュニケーションスタイルにも柔軟性が求められます。特にリモートワークが常態化しているため、対面ではなくオンラインミーティングを使った1on1が主流になることも多いです。
オンラインミーティングの活用:
リモート環境下での1on1は、オンラインツール(ZoomやTeamsなど)を活用します。この際、できるだけ相手の表情や声のトーンに気を配り、普段以上に意識的な共感の姿勢を持って接することが重要です。技術的な障害も考慮し、柔軟に対応できるよう心がけましょう。
オープンな対話を促す質問:
1on1では、部下が自由に感じていることを話せる雰囲気を作ることが大切です。閉じた質問(Yes/Noで答えられる質問)ではなく、オープンな質問を多く使うことで、相手が深い考えを引き出しやすくなります。例えば、「最近の仕事で学んだことは?」や「どんなプロジェクトに興味がある?」といった質問は、相手の内面や成長意欲を引き出すきっかけになります。

4. コロナ世代へのフィードバックの仕方
1on1において、フィードバックは非常に重要な要素ですが、コロナ世代に対しては、特に注意深く行う必要があります。彼らが置かれている不安定な状況や、オンライン中心のコミュニケーション環境を考慮した、より配慮あるフィードバックが求められます。ここでは、コロナ世代へのフィードバックを効果的に行うためのポイントを説明します。
1. ポジティブフィードバックの重要性
コロナ世代は、特に不安やプレッシャーを感じやすい状況にあるため、ポジティブなフィードバックがモチベーション維持に欠かせません。リモートワークが主流となり、成果が見えにくい環境において、上司からのフィードバックが彼らの自己評価に大きく影響します。
小さな成果にも注目:
日常の小さな成果や成長を見逃さず、積極的に認める姿勢を持つことが大切です。例えば、「あの会議での発言がとても的確だったよ」といった具体的な行動に対するフィードバックは、本人にとって自信に繋がります。
具体的に伝える:
単に「よくやった」という抽象的な褒め言葉ではなく、具体的な行動や結果に基づいてフィードバックを行うことで、相手が自分の成長を実感しやすくなります。「このプロジェクトで、納期を守りながら高品質の成果物を出せたのは素晴らしい」といった形で、具体的な行動や達成を褒めると効果的です。
2. 建設的なフィードバックの方法
コロナ世代へのフィードバックでは、特に建設的で前向きなアプローチが求められます。批判的な指摘やネガティブなフィードバックは、リモート環境において特に重く受け止められがちです。改善点にフォーカスしつつも、前向きに捉えられるような伝え方がポイントです。
「問題点」ではなく「改善点」を重視:
直接的な指摘ではなく、どうすれば改善できるかという解決志向のアドバイスを優先します。例えば、「この部分はうまくいかなかったね」というよりも、「ここをこう変えるともっと良くなるよ」という形で、改善に向けた具体的な提案をする方が、前向きに受け入れられます。
フィードバックのタイミングと場所:
1on1でのフィードバックは、タイミングと環境も重要です。特にリモートでの1on1では、タイミングが適切であることが大切です。プロジェクトの中間や終了時に、すぐにフィードバックを行うことで、そのフィードバックが次のステップに生かされやすくなります。また、オンラインでもプライベートな空間を保つことが大事で、他人の前で批判的なフィードバックをすることは避けるべきです。
3. エンパシーを持ったフィードバック
コロナ世代にフィードバックを行う際には、エンパシー(共感)を持つことが非常に重要です。彼らはリモート環境や不確実な状況での業務に多くの不安を抱えているため、上司としてのフィードバックには感情的な理解が欠かせません。
相手の感情に配慮する:
単に業務の進捗や成果を評価するのではなく、相手の感情や心理状態を理解した上でフィードバックを行いましょう。「最近、調子はどう?仕事でストレスを感じることはある?」といった質問を通じて、フィードバックの前に相手の心の状態を探ることで、より適切なフィードバックを提供できます。
フィードバックの受け取り方を確認する:
フィードバックをした後は、相手がどう受け止めたかを確認するのも重要です。建設的なフィードバックを行ったとしても、相手がネガティブに捉える場合があります。「このフィードバック、どう感じた?」といった質問で、相手の受け取り方や感情を確認し、必要に応じて追加の説明やフォローを行いましょう。

5. 1on1で避けるべきポイントと注意点
1on1は、コロナ世代に対して信頼関係を築き、成長をサポートする重要な機会です。しかし、進め方を誤ると、逆にモチベーションを下げたり、ストレスを与えてしまうこともあります。ここでは、1on1で避けるべきポイントや注意点を整理していきます。
1. 一方的な指示や指摘に偏らない
1on1の目的は、単なる指示出しや業務のチェックだけではありません。部下の声をしっかりと聞くことが重要です。しかし、1on1が一方的に上司からの指示や指摘で終わってしまうと、部下は「自分の意見は聞かれていない」と感じ、対話の意義を見失ってしまいます。
双方向のコミュニケーションを意識する:
1on1では、必ず部下にも発言の機会を与えましょう。「最近、どんなことを感じている?」や「困っていることはある?」といった質問を投げかけ、相手の意見や考えをしっかりと聞く姿勢を持つことが大切です。上司の意見や指示ばかりが中心にならないよう注意しましょう。
2. 相手の話を遮らずにしっかりと聞く
1on1は部下が自由に自分の思いを表現できる貴重な場です。特にコロナ世代は、普段から不安やストレスを抱えやすく、自分の意見を率直に伝える機会が少ないこともあります。相手が話し始めたら、途中で遮らずに最後まで聞く姿勢を持つことが必要です。
「傾聴」の姿勢を心がける:
1on1の場では、ただ「聞いているふり」をするのではなく、アクティブリスニング(積極的傾聴)を実践しましょう。部下が話している間、相槌を打ったり、相手の言葉を繰り返したりして、理解していることを示すと、部下は「自分の話がしっかりと受け止められている」と感じ、安心感を得ることができます。
3. 偏ったフィードバックを与えない
フィードバックが偏ることは、1on1の成果を大きく損ないます。成果や成績ばかりを強調し、改善点や努力を無視すると、部下はプレッシャーを感じたり、不公平さを感じたりすることがあります。特にコロナ世代は、努力が見えにくいリモート環境での仕事が多いため、結果だけではなくプロセスも評価することが重要です。
バランスの取れたフィードバック:
成果を称賛する一方で、プロセスや努力、成長の兆しを見逃さずにフィードバックを与えることが大切です。例えば、「結果はまだ出ていないけれど、この部分の努力は確実に見えているよ」といった形で、プロセスを評価することも忘れないようにしましょう。
4. メンタルヘルスに無関心な態度を取らない
コロナ世代は、孤独感や不安感に悩まされることが多いため、上司としてのメンタルヘルスへの配慮が欠かせません。1on1が業務報告や進捗確認だけで終わってしまうと、部下は心の問題を抱えたまま、サポートを得られずにストレスを溜め続けてしまう可能性があります。
メンタル面のチェックを意識する:
毎回の1on1で、相手のメンタル状態にも触れることを習慣づけましょう。「最近、仕事でストレスは感じている?」といった簡単な質問を投げかけ、相手の心の状態を確認することが大切です。また、1on1で話したことが直接的な解決策に繋がらないとしても、上司が気にかけていることを示すだけで、部下は心強く感じるものです。
5. 1on1の頻度や時間を軽視しない
1on1は、コロナ世代にとって自己成長や精神的サポートの場ですが、その重要性を軽視してしまうと、1on1の本来の目的が果たされなくなります。特にリモートワークでは、普段のちょっとした会話やフィードバックの機会が減るため、定期的な1on1がより重要になります。
適切な頻度で実施する:
1on1は一度やって終わりではなく、定期的に実施することが大切です。一般的には、月に1回の1on1が推奨されますが、業務状況や相手のメンタル状態に応じて、必要に応じて頻度を上げることも考えましょう。また、1on1を軽視して直前でキャンセルしたり、急に予定を変更することは、部下にとって「自分は重要視されていない」と感じさせる要因となります。

6. 具体的な1on1の進め方の例
ここでは、1on1ミーティングを効果的に進めるための流れや具体的な質問、フィードバックの例について詳しく解説します。特にコロナ世代に向けては、対話を通じて不安を解消し、目標に向けたサポートを行うことが大切です。以下は、実際の1on1で活用できる流れや実例です。
1. 1on1ミーティングの流れ
1on1は、業務の進捗を確認するだけでなく、コミュニケーションの深さを重視した進行が求められます。適切な流れを守ることで、効果的な対話ができます。一般的な1on1の進め方は次のような段階に分けられます。
1. 雑談やウォーミングアップ
最初に軽い雑談から始めることで、リラックスした雰囲気を作ります。特にコロナ世代は、オンラインでの対話に緊張感を感じることがあるため、ウォーミングアップの時間は重要です。
例: 「最近、どう?リモートワークは順調?」や「趣味に時間を取れてる?」
2. 目標や進捗の確認
部下が現在取り組んでいる仕事やプロジェクトの進捗状況について確認します。進捗だけでなく、そこで感じている課題や障害についても話を聞くことが大事です。
例: 「この前話したプロジェクト、どんな感じで進んでる?」
3. 課題の共有と解決策の提案
部下が抱えている課題や困難について共有し、それに対してどのように対処できるか一緒に考えます。ここでは、相手が自分の意見や考えを自由に表現できるようにすることがポイントです。
例: 「何か困っていることや、もっとサポートが欲しいところはある?」
4. 今後のアクションプランの設定
1on1の最後に、具体的なアクションプランを共に作成します。次のステップを明確にし、次回までの目標や取り組みを設定することで、モチベーションを高めることができます。
例: 「次の1ヶ月で何を重点的に取り組むか、具体的に決めようか。」
2. 具体的な質問例
1on1では、オープンな対話を促す質問を投げかけることが、部下の本音や気持ちを引き出す鍵となります。以下は、コロナ世代に対して使える効果的な質問の例です。
最近の仕事に関して
「今、どんなプロジェクトに一番力を入れてる?」
「今の仕事で一番やりがいを感じている部分はどこ?」
成長とキャリアに関して
「最近、何か新しく学んだことはある?」
「これからどんなスキルを身につけていきたいと思っている?」
メンタルヘルスに関して
「最近、リモートワークで孤独を感じることはある?」
「仕事のストレスをどうやって解消している?」
チームや上司との関係に関して
「チームでの仕事の進め方について、何か感じていることはある?」
「もっとサポートが欲しいと感じるところはある?」
これらの質問を通じて、業務に関連する問題だけでなく、部下の感情やメンタル面にも触れることで、1on1の時間が単なる業務報告の場以上の価値を持ちます。
3. 効果的なフィードバック例
コロナ世代に対しては、フィードバックがモチベーションや成長に直接影響します。特に、リモート環境では成果が見えにくくなりがちなので、フィードバックは具体的かつ建設的に行うことが重要です。
ポジティブなフィードバック例
「先週のプレゼンはすごく良かったよ。特に、提案内容が具体的で、クライアントも納得していたね。」
「リモート環境でも、タイムマネジメントがしっかりできていて、プロジェクトを予定通り進めているのが素晴らしい。」
改善点を伝えるフィードバック例
「最近のプロジェクトの進捗は少し遅れているように見えるけど、どうすればもう少しスムーズに進められるか考えてみよう。」
「この部分でミスがあったけれど、次回は事前に確認の時間を少し多めに取ると良いかもしれないね。」
メンタルヘルスに配慮したフィードバック例
「仕事が立て込んでいると思うけど、無理はしないように。もし、何か手助けが必要だったらいつでも言ってね。」
「最近の仕事ぶりを見ると少し疲れているように見えるんだけど、大丈夫かな?体調も大事にしてね。」
これらのフィードバックは、相手の現状をしっかりと把握し、彼らの成長をサポートするために不可欠です。
7. コロナ世代との1on1を成功させるための心構え
1on1は、特にコロナ世代に対しては単なる業務進捗確認の場ではなく、彼らの不安や課題に寄り添い、成長をサポートする重要なコミュニケーションの場です。この章では、1on1を成功させるための上司としての心構えについて、具体的に見ていきます。
1. 柔軟な対応力
コロナ世代は、リモートワークやオンラインの学習環境で成長してきたため、従来の対面コミュニケーションや固定的な指導スタイルが必ずしも効果的とは限りません。1on1を成功させるには、柔軟な対応力が求められます。
対面だけにこだわらない:
必要であれば、オンラインの1on1でも効果的な対話を行うことが重要です。リモート環境でも対面と同じレベルのコミュニケーションができるよう、テクノロジーの活用に慣れておくことが必要です。オンラインでも表情や声のトーンに気を配り、相手の状態をしっかりと察知する努力をしましょう。
フレキシブルなスケジュール:
コロナ世代は、時に業務の負担やプライベートでの不安に押しつぶされることがあります。1on1のスケジュールも、相手の状況を踏まえて柔軟に調整できる姿勢が求められます。予定に固執せず、相手にとって最適なタイミングで行えるよう配慮しましょう。
2. 継続的なコミュニケーション
1on1は単発的なミーティングではなく、継続的なコミュニケーションとして捉えることが重要です。定期的に行うことで、信頼関係が深まり、部下も自分の成長や課題に対して前向きに取り組めるようになります。
定期的な1on1を習慣化する:
1on1を定期的に実施することで、部下に「いつでも話せる場がある」という安心感を与えることができます。月1回、あるいは2週間に1回など、あらかじめスケジュールを確保しておき、その頻度を保つことで、継続的なサポートが可能となります。
フォローアップを忘れない:
1on1で話した内容を次回に引き継ぐことで、部下が自分の進歩や改善点を振り返る機会を提供できます。例えば、「前回話したプロジェクトの件、どう進んだ?」といった形で、前回の話題に触れることで、部下も継続的に意識を持てるようになります。
3. 共感と理解を持つ姿勢
コロナ世代は、仕事やキャリアに対する不安だけでなく、孤立感やメンタルヘルスの問題も抱えていることが多く、上司としての共感と理解が不可欠です。部下が「この上司は自分のことを理解してくれている」と感じることで、安心感が生まれ、信頼関係が強化されます。
相手の立場に立つ:
コロナ世代の背景や状況を理解し、相手の視点から物事を見る姿勢が大切です。彼らが抱える特有の課題(リモートワークの孤独感、キャリアの不安、社会的な不安定さ)に対して、「自分だったらどう感じるか?」という視点で寄り添うことが求められます。
適切なサポートを提案する:
共感するだけでなく、必要に応じて具体的なサポートを提案することも重要です。「もしリモートで孤立を感じているなら、チームミーティングをもっと増やそうか」や「仕事でストレスが溜まっているなら、短期休暇を検討してみるのも一つの方法だよ」といった具体的な行動を示すことで、部下にとっても実現可能な選択肢が増えます。
4. フィードバックを一貫して行う
1on1では、部下の成長をサポートするためのフィードバックが欠かせません。ただし、そのフィードバックが一貫していることが重要です。頻繁に意見や基準が変わってしまうと、部下は混乱し、自分の方向性を見失ってしまうことがあります。
前回のフィードバックと繋げる:
前回の1on1でフィードバックした内容を、今回のミーティングでも確認しましょう。「前に話した点、どう改善できたかな?」といった形で、部下の取り組みをフォローしつつ、継続的なフィードバックを提供することが大切です。
ポジティブな姿勢を保つ:
コロナ世代は、不安やストレスを感じやすいため、フィードバックはできるだけ前向きに行うことが重要です。たとえ改善点を指摘する場合でも、「これを改善すればさらに良くなる」という形で、相手が成長の機会として捉えられるようにしましょう。

8. まとめ:コロナ世代に寄り添う1on1の実践
コロナ世代への1on1は、単なる業務報告や進捗確認の場を超え、信頼関係を築き、部下の成長をサポートする場として非常に重要です。彼らが抱える不安や課題に寄り添い、柔軟かつ継続的に対応することで、1on1は彼らにとって前向きな成長の場になります。このまとめでは、これまで述べてきたコロナ世代への1on1のポイントを振り返り、今後の実践に向けた指針を確認します。
1. 定期的な1on1の重要性
コロナ禍でリモートワークが増え、日常的なオフィス内でのコミュニケーションが減少する中、定期的な1on1の機会を設けることが非常に重要です。1on1を通じて部下が感じている不安や悩みを共有し、早期にサポートできる体制を整えることで、彼らのモチベーションを維持し、成長を促進することができます。また、一回の時間を長くとるよりも回数を増やした方が有効的です。
定期的な1on1は信頼を築く鍵:
1on1を定期的に行うことで、部下は「上司が自分をサポートしてくれる」という安心感を持ち、信頼関係が強化されます。定期的なフィードバックや進捗確認を通じて、相手の状況をしっかりと把握し、柔軟に対応する姿勢が求められます。
2. 部下に寄り添うコミュニケーション
コロナ世代は、孤立感や将来への不安を抱えることが多く、上司としての共感的なコミュニケーションが不可欠です。相手の立場に立って話を聞き、感情や心理的なサポートを提供することが、1on1の成功には欠かせません。
「傾聴」する姿勢を大切に:
1on1では、部下の話を最後まで聞き、遮らずに受け止めることが大切です。特に、オープンな質問を通じて部下の本音を引き出し、フィードバックやアドバイスを的確に行うことで、対話の質が向上します。
3. 目標設定とフィードバックのバランス
1on1は、部下の目標設定とフィードバックを行う絶好の機会です。コロナ世代はキャリアの不安を抱えているため、短期的な目標設定を行い、それを着実に達成するプロセスをサポートすることがモチベーション向上に繋がります。
短期的・長期的な視点のバランス:
目の前のプロジェクトや課題に取り組む短期的な目標だけでなく、長期的なキャリアの方向性についても話し合い、将来のビジョンを一緒に描くことが大切です。また、フィードバックでは結果だけでなく、プロセスや努力に対しても正当に評価し、部下が自信を持って次のステップに進めるような形で行います。
4. メンタルヘルスへの配慮
コロナ世代は、特にメンタルヘルスのサポートが必要なケースが多いです。リモートワークでの孤立感や社会的不安に対して、上司が気を配り、1on1の場でメンタル面に対するフォローを行うことで、部下がより働きやすい環境を整えることができます。
メンタルヘルスを日常的にチェック:
毎回の1on1で、「最近ストレスを感じていることはない?」といったメンタル面の確認を自然に取り入れ、相手が安心して話せるような雰囲気を作ることが大切です。また、必要に応じて適切なリソース(カウンセリングや休暇の提案など)を提供することも考慮しましょう。
5. 信頼関係をベースにした成長支援
最終的に、1on1の目的は、部下との信頼関係を深め、彼らの成長を支援することにあります。上司として、部下の成功を共に喜び、課題に対しても寄り添いながら改善をサポートすることで、彼らのキャリアが長期的に充実したものとなるよう導く役割を果たします。
フィードバックとサポートで成長を促す:
成果を強調するだけでなく、部下の努力や成長の過程をしっかりと見守り、その都度フィードバックを提供することで、彼らが自信を持って次のステップへ進めるようサポートします。こうした姿勢が、1on1を通じて長期的な信頼関係を築き、成長を促す力となります。
コロナ世代に寄り添う1on1は、上司としての重要な役割です。リモート環境の中で孤立しがちな彼らの声に耳を傾け、柔軟な対応と適切なフィードバックを通じて、彼らの成長を支援しましょう。信頼関係が築かれた1on1は、部下のキャリアやメンタルヘルスにとっても非常に貴重な機会となります。
上司が良かれと思ってしていることも、実は部下はまったく思ってもいない捉え方をしていることもあります。また、傾聴には訓練が必要です。こんなことは出来ないと諦めてしまう前に一つ一つ丁寧に進めてみてください。面白いほど違いが見えてくると思いますよ。
1on1という貴重な時間だからこそ、日々のコミュニケーションに繋がる有意義な時間になるような使い方をぜひ実践してみてください。